今回のポップアップにて楽しめる内容は決して当店のアイテムだけではありません。EGORさんが作成したリメイク作品、そしてSOTA MORIさんがデザインした空間とシルクスクリーン作品と非常にたくさんの要素が詰まっています。その中でも今回はEGORさんに作成いただいた、リメイク作品を紹介させていただきます。全てで3作品ございますので、お楽しみに。
まず一つ目はドリルトップになります。ボディは90sのアンブロのドリルトップを贅沢に使用しています。左に入った赤のラインは最盛期であったイングランド代表のユニフォームを再現しています。
2002年のユニフォームは特に印象的ですね。
しかもただラインを引いたわけではなく、ジッパーで再現してしまうというところがEGORさんらしさが感じられます。ジッパーを開けるとネイビーのボディが出てくるところも良いですね。そしてこの真ん中に入った『WORLD WEARS UMBRO』という文字ですが、これは1980年代のイギリスの新聞の見出しで使われた言葉から引用されています。
詳しくはデサント公式ホームページに投稿されている、アンブロの歴史に載っています。お時間ある方はぜひ読んでみてください。とても興味深い内容ですよ。
背面には元々入っているダブルダイヤモンドのロゴに加え、二つのデザインが配置されています。左にはピクトグラム化したアンブロのサッカーシューズが配置されています。右には美術館などでよく見かける、『お手を触れないでください』のマークを配置。これにはサッカーで反則行為とされている、手を使う行為についても掛け合わされています。アートでの禁止行為、サッカーでの禁止行為の2要素が表現されており、非常に興味深いデザインとなっています。元々ドリルトップとしても最高のデザインですが、それにEGORさんの手が加わり、より独創的な1着に仕上がっています。是非手に入れてください。
次の作品はこちら
次はパンツです。EGORさんはアンブロと提携する以前から、リメイクのパンツを何点も作成しており、1月にポップアップを開催した時も展開していただきました。こちらはアンブロ100周年の要素が強調された作品となっています。ドリルトップと同様に、”WORLD WEARS UMBRO”のテキストとダブルダイヤモンドのロゴ、設立年の”1924″といったアンブロの要素がコラージュで表現されています。
今回技法として用いられたコラージュは、シュルレアリスム、ダダイズムの作品です。EGORの佐伯さんから作品の説明が送られてきた時に自分でも調べてみたので、共有させていただきます。
シュルレアリスムとは1910〜20年代に起こった芸術運動のことで、無意識や夢、欲求といった正常な意識においてコントロールできないものを形として表現しようとする思想を言います。
1番わかりやすいなと思ったのが、こちらのルネマグリットの作品です。寝ている人の下には、鳥やらシルクハットが描かれています。これは寝ている人が今見ている夢の中を表現しているとされています。つまり下に描かれた6つの絵は、この人の無意識において重要なものである、と考えられます。これがシュルレアリスムの考え方です。
次にダダイズムは1910年代に起こった芸術運動のことで、既成の秩序や常識を破壊する思想が特徴です。
上の写真は有名なニューヨークのダダイストである、マルセルデュシャンの作品です。有名なレオナルドダヴィンチのモナリザの安物のポストカードに鉛筆で髭を付け加えたもの。このような感じで作品自体の既成概念を破壊するということがダダイズムの特徴です。ちなみにこちらの作品のタイトルは『L.H.O.O.Q』と言いますが、意味は結構ディープな内容になっていますので、興味がある方は調べてみてください(笑)
そんなコラージュという技法を使ってEGORさんの中でのアンブロを再現していただきました。意味まで知るとますます興味深くなります。
背面に配置されている人型の切り抜きは、スペインの画家である、”サルバドール・ダリ”の作品からインスピレーションを受け、デザイン。シュルレアリスムの作品が非常に有名な画家です。
このような人型の作品が非常に有名ですね。
漂白剤の濃淡や素材によって異なる脱色後の色などを使って、遊び心が取り入れられています。バギーパンツのような太めのシルエットです。是非手に入れてください。
最後の作品はこちら
こちらもパンツになります。こちらの作品もかなり豪華な素材が使用されています。
エヴァートンとアンブロのトラックジャケットを2つ使用したコラージュ作品となっています。2つの素材で一つの作品を作る、まさに遊戯王の『融合』みたいですね!
近くで見ると先ほどの素材が使われているということがわかると思います。複数のデニムから取ったポケットが合わせられ、ユーティリティなデザインになっています。
特に印象的なのが、こちらのポケット。アンブロのトラックジャケットからとった素材を迷彩柄になるように散りばめて表現。ポップな要素が散りばめられていて非常にカッコいいです。全体で見るとシンプルに感じますが、EGORさんの手が非常にこんだ1着となっています。こちらもバギーパンツのようなシルエットです。インディゴカラーなので合わせやすく、これからの季節にもピッタリではないでしょうか。
いかがでしたでしょうか?今回の記事でEGORさんの作品に興味を持っていただけましたら幸いです。なお、今回の作品が購入できるのは本ポップアップのみとなりますので、興味がある方は是非お越し下さい。
いよいよポップアップ開催まで残りわずかとなりましたが、よろしくお願い致します。
それではまた次のブログで、、、